2022年1月30日(日)13:30開演
ミレニアムホール(台東区生涯学習センター2F)
東京都台東区西浅草3丁目25番16号
TEL:03-5246-5827
東京メトロ日比谷線 入谷駅1番出口 徒歩約8分
JR山手線・京浜東北線 鶯谷駅 南口 徒歩約15分
東京メトロ銀座線 田原町駅3番出口 徒歩約10分
主催:日本・スペインギター協会
共催: 日本ジュニア・ギター教育協会
後援: 外務省/駐日スペイン大使館/スペイン政府観光局/台東区教育委員会
一般前売券はこちらよりお求めください。(クリックするとお申し込みフォームに飛びます)

今回のチラシは2018年第36回スペインギター音楽コンクールにて第1位を受賞され、ID賞でスペインに行かれたときから絵の才能にも注目していました仲山涼太さんに、ニューイヤーコンサートチラシのイラストを描いていただきました。一筆描き始めると感性の趣くままの色使いで止まらずに描き上げるという素晴らしい才能です。まるで音楽が流れてくるような豊かな色彩によるデザインで新年のコンサートを彩ります。ぜひお楽しみいただけましたら幸いです。(河野智美)
「New year concertという新年の晴々しい催し物の表紙を手掛けさせて頂き光栄でございます。私自身も2019年に出演させた頂きましたがこの様な形で関わらせて頂いたことを本当に嬉しく思っています。 日本・スペインギター協会の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
仲山涼太」
※小林透さんのプロフィールに間違いがございましたが、こちらは正しいプロフィールの入ったチラシとなります。
大変失礼いたしまして申し訳ございません。
劇的幻想曲「旅立ち」 Op.31(N.コスト)

ソナチネより第1、第2楽章(F.M.トローバ)

バーデンジャズ組曲 Ⅰ.シンプリシタス Ⅱ.子守歌 Ⅲ.ロンド・ア・ラ・サンバ(J.イルマル)

フリア・フロリダ(A.バリオス)
ワルツ第4番(A.バリオス)

椿姫の主題による幻想曲(J.アルカス)

カプリチオ アラベ(F.タレガ)
パヴァーナ カプリチオ(I.アルベニス)

森に夢見る(A.バリオス)

ラ・グラン・サラバンダ(L. ブローウェル)

ワルツ4番(A.バリオス)
新作(閑喜弦介)

3つのスペイン風小品より パッサカリアとサパテアード(J.ロドリーゴ)

前奏曲、シンクロニエ(マウリツィオ・コロンナ)

※曽根知輝さんは第38回入賞者をご覧ください。
「スペインのフォリア」の主題による変奏曲とメヌエットOp.15-1(F.ソル)

グラナダ(I.アルベニス)

無伴奏チェロ組曲3番よりプレリュード、クーラント(J.S.バッハ)
(スペインの偉大なチェリスト、パブロ・カザルスに思いを寄せて)

3つの前奏曲より 1.あこがれ 3.夢想(佐藤弘和)

盗賊の唄(カタロニア民謡〜M.リョベート編)
アンダルーサ〈スペイン舞曲第5番〉(E.グラナドス)

「マールボロは戦場に行った」による序奏と変奏曲Op.28(F.ソル)

グラン・ソロ Op.14(F.ソル〜A.セゴビア編)

アデリータ(F.タレガ)
セビリアーナ(J.トゥリーナ)

讃歌 ドビュッシーの墓のために(M.de ファリャ)
ファンダンギーリョ(トゥリーナ)

マジョルカ(I.アルベニス)

メヌエットとポロネーズ(A.ディアベリ)
椎野 みち子&森 淳一(19世紀ギター、テルツギター)


序奏とファンダンゴ(3重奏)(L.ボッケリーニ~篠原正志編)
建 孝三&中島 晴美&篠原 正志



高雅で感傷的なワルツより”Modélé”(M.ラベル)
『儚き人生』よりスペイン舞曲第1番(M.de ファリャ)
茂木拓真&木村眞一朗


ファンタジア10番(L.de ミラン)
モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲(F.ソル)

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2019年度スペインギター音楽コンクール入賞者と
会員有志による第46回ニューイヤーコンサート
開催日:2020年1月26日(日)
開演:12:45(開場12:15)
終演:16:30頃
会場:ミレニアムホール (台東区生涯教育センター2F)
入場料:一般前売・当日精算券¥2,500 当日¥3,000
学生前売・当日¥2,000(全席自由)
1.森淳一&椎野みち子
二つのロンド(A.ロイエ)
2. 藤澤和志&先崎里美(Flute)
ラプソディ〜ソルのop.35-22による(藤井眞吾〜原曲F.ソル)
クラベリートス(J.バルベルデ)
3.川竹道夫
カタルーニャ民謡集より アメリア姫の遺言、盗賊の歌、聖母の御子(M.リョベート)
4.久住一人&大津はるみ(Soprano)
チリの子守歌(チリ伝承〜久住一人編)
カディスの娘(L.ドリーブ〜久住一人編)
5.建孝三&中島晴美&篠原正志
ギターのための三重奏曲 ニ長調Op.12(P.グラニアーニ)
6.茂木拓真&木村眞一朗
スペイン舞曲より第1番(M.de ファリャ)
珊瑚の市(S.アサド)
7.先崎高弘(マドゥーロ賞)
マリア(F.タレガ) マジョルカ(I.アルベニス)
8.大守義久(マドゥーロ賞)
ドンルイスアロンソの結婚〜間奏曲〜(J.ヒメネス)
ジョビ・ジョバ(B.バリアルド)
9.鈴木博之(マドゥーロ賞)
魔笛の主題による序奏と変奏Op.9 (F.ソル)
10.三谷光恵(マドゥーラ賞)
樅の木〜5つの小品(樹木の組曲) Op.75-5より (J.シベリウス〜三谷光恵編)
セビーリャ(I.アルベニス〜バルエコ編)
11.田中春彦(6位)
リュート組曲第2番BWV997よりプレリュード&フーガ(J.S.バッハ)
12.山口莉奈(5位)
南のソナチネより1,3楽章(M.M.ポンセ)
13.大谷恵理架(2位)
トッカータ(J.ロドリーゴ)
14.横村福音(1位)
朱色の塔(I.アルベニス)
スペイン舞曲第5番 “アンダルーサ”(E.グラナドス)
15.青木一男
マリア・ヘスス(J.P.モラル)
ちいさい秋みつけた、夏の思い出(中田喜直〜莉燦馮編)
赤とんぼ(山田耕筰〜莉燦馮編)
16.飯田明
サラバンド(G.F.ヘンデル)
アラビア風奇想曲(F.タレガ)
17.志摩光信
スペイン風セレナータOp.13(J.フェレール)
3つのスペイン舞曲よりグアヒーラ(E.プジョール)
18.樋浦靖晃
メランコリー・ワルツ(A.I.クラムスコイ)
アッシャー・ワルツ(N.コシュキン)
19.渡辺隆
ゴヤのマハ(E.グラナドス)
20.ギターデュオ 松田&新井
古代の墓碑銘、ヴィーノの門、ミンストレル、 グラドゥス・アド・パルナッスム博士(C.ドビュッシー〜新井伴典編)
21.合奏(会員・出演者有志 指揮:中島晴美)
恋は魔術師より魔法の輪〜火祭りの踊り(M.de.ファリャ〜篠原正志編)
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まずはこの度、スペインでの貴重な体験の機会を与えて下さったIDホールディングス社に感謝申し上げます。
今回僕はスペイン南部アンダルシア地方のセビーリャという町を拠点に旅をしてきました。
今回の渡航の大きな目的は二つ。
一つは第10回セビーリャ国際ギターフェスティバルにてマスタークラス受講・コンクールの参加でした。
フェスティバル初日は、マスタークラス講師陣4名のカルテット+オーケストラによるアンダルシア協奏曲、Juan M. Cañizares氏によるアランフェス協奏曲、セビーリャ出身の歌手Joana Jiménez氏によるファリャの恋は魔術師という、贅沢な内容のコンサートで幕開けでした。
ギターの音色とアンサンブルがとても心地良かったです。また生のアランフェスは初めてだったのですが、Juan M. Cañizares氏の主張あるギターはとても楽しめました。
マスタークラス初日はDavid Martínez氏に習いました。(受講曲:序奏とロンド/D.アグアド)
アポジャトゥーラやドミナント→トニックの和声の変化に対するアクセント・テンションのかけ方、またそれを表現するための右手の使い方(タッチの力加減、指が弦を捉えるまでの速さのコントロールなど)をご指導いただきました。
また各声部をオーケストラのチェロやバイオリンなどをイメージして表現していく重要性を学びました。
マスタークラス2日目はAndrew Zohn氏によるレッスン。(受講曲:タランテラ/M.C.テデスコ)
ここでもアクセントの位置や段階的なクレッシェンドについてご指導いただきました。
その上で踊りの速さ・軽快さを損なわないことが大切で、運指の選び方についても研究の余地があると感じました。
また単音のフレーズを弾く際もその時の和音の性質を理解しておくことが重要だと気づきました。
僕が今まで曲を仕上げていく時にあまり意識してこなかったことが露呈され、今後の課題として浮き彫りになりました。
コンクールでは1次予選通過、本選出場はならずセミファイナルまでという結果でした。
本選に残った4名、特に優勝者と第2位の演奏者は技術的にも表現の豊かさ・音楽性の深さも抜きん出ていたと感じました。
大いに参考にすべき所があり、同時に国際レベルの指標を痛感しました。
また一つ大きな目標が出来、モチベーションを上げる機会となりました。
コンクール開催中はセビーリャ留学中のギタリスト菅沼聖隆さんが司会進行・アテンド等ご立派に務められていました。
期間中、お忙しいにもかかわらず親身に接してくださりとても心強かったです。
そして今回の渡航のもう一つの目的は、スペインギター音楽を語る上で欠かせないアンダルシア地方の空気を肌で感じるというものでした。
各地の文化遺産や観光地を訪れることはその地の歴史や文化を学ぶ一助となり、これは今後曲を演奏する上で大きく影響すると考えています。
今回訪れたアンダルシアの地は以下の通りです。
セビーリャ(セビーリャ大聖堂、セビーリャ美術館、インディオ古文書館、スペイン広場)
コルドバ(メスキータ、アルカサル、ユダヤ人街)
グラナダ(アルハンブラ、アルバイシン)
特にセビーリャ大聖堂、コルドバのメスキータはどちらも荘厳でこの地の歴史の重さを感じずにはいられない空間でした。只々その空気を全身で感じていたいと佇んでいました。
そしてアルハンブラはやはり壮大でした。
ヘネラリフェ、アルカサバ、カルロス5世宮殿etc…見所が多くどこもじっくり見て回りたかったのですが、メインのナスル宮殿への入場予約時刻があったため、どこかで時間を気にして回ることになってしまいました。
宮殿内はどこを見ても装飾の美しさに目を奪われ、同時に気の遠くなるような職人の作業に感銘を覚えました。タレガと同じ景色を見ている!という不思議な感動もありました。帰国後トレモロを練習し直したことは言うまでもありません。
アルハンブラを堪能するのに1日ではとても足りず、必ずもう一度訪れてその空気を身体に落とし込みたいと思いました。
ちなみに各地のユダヤ人街は工芸品やお土産物のお店が数多く立ち並んでいて、ここでも時間をかけることとなりました。特にセビーリャの陶器、グラナダの寄木細工はとても可愛く、悩む時間さえ楽しくなるほどでした。
フェスティバルが終わり帰国までの3日間はバルセロナへ移り、サグラダファミリアをはじめとするガウディ建築やピカソ美術館、本場のパエリアやガリシア料理を楽しみました。
サグラダファミリアは「生きている間に此処に来られて本当に良かった」と言うぐらい想像を絶する美しさでした。
僕の初のスペイン渡航は、これまでの人生には無かった学びと多くの刺激をもたらす価値あるものとなりました。
またそこには沢山の方々のご支援と応援があったことを実感しております。
今後の自身の音楽活動にしっかりとフィードバックしていき恩返し出来ればと思っています。
最後になりましたが、この貴重な体験と気づきの機会を与えてくださった日本・スペインギター協会の先生方、副賞のID賞としてご支援くださったIDホールディングス社へ深く御礼申し上げます。
仲山涼太 Ryota Nakayama プロフィール
14歳でギターを始める。エレキギター、JAZZギターを古賀和
関西を中心にbar・cafeでのLIVE、結婚式等パーティで
また、演劇・朗読・書道家など音楽以外の芸術家とも積極的にコラ
第36回スペインギター音楽コンクール優勝。
第10回J.S.バッハ国際ギターコンクール優勝。
仲山ギター教室主宰。
7月6日スペイン南部、アリカンテ県にあるペトレルという小さな村に降り立ち、まず最初に感じたのはスペイン独自の乾燥した空気でした。その日はホステルのオーナーであるホセに自転車で村を紹介してもらい部屋に戻り少し練習した後、時差ボケもありその日は早めに休みました。
7月7日この日は朝から自分の足で村の散策をし、スペイン南部特有のイスラム教とキリスト教の入り交じるこの小さな村でその地の歴史に触れる事ができました。村のてっぺんに位置するペトレル城の入り口には小さな人だかりができていて、勇気を振り絞り挨拶をするとちょうどお城のガイド付きツアーが始まる時で、運良くそのツアーに参加させてもらい、さらに運が良かったのはそこにスペイン系アメリカ人がいてガイドの言うことを英語で説明して頂きました。


お城自体はイスラム系建造物で、たった80年前までお城の山に穴を掘り家を建てるお金が無い人々が洞窟で暮らしていたみたいです。下の写真で分かるようにイスラム系建造物の中にキリスト系の礼拝堂があります。




7月8日は今回の旅のメインテーマでもあるペトレルギターフェスティバルが始まる日でした。初日のオープニングコンサートを努めたのは古楽器奏者のホセ・ルイス・パストル。一曲ずつ楽器を変え、丁寧な説明を交えての演奏会でした。一つ一つのフレーズがとても美しく、奏者の優しさが滲み出る演奏でした。
7月9日、このは日ホセ・トマス国際ギターコンクールの第一次予選が行われ、僕も参加させて頂きました。結果は予選落ちとはなりましたが、自分の何がいけなかったのかがよくわかりました。初めての国際コンクールで、テクニックを見せる事に必死になりすぎ、自分の音楽ができなかったのが敗因であったと思います。参加者全員34名がここで10名に絞られる。他の国際コンクール優勝経験者も突破できなかったのだから、コンクールというのは時の運というのがよく分かりました。
7月10日、異国滞在の醍醐味である(と思います)現地スーパーマーケットでの買い物を済ませ、第二次予選を聴きに行きました。リストを見ると世界中でコンクール荒しをしているギタリストの名前がぞろり。去年からのEurostringsとのコラボレーションが始まったこともあり、賞金やツアー権を狙い世界中から集まるコンクールに成長したらしい。10名の中からほぼ予想通りの4名が選ばれ、ここでまた去年の東京国際第二位やアルハンブラ国際上位入賞者も落選。同夜、メインゲストの一人のロベルト・アウセルの演奏会が行われ、音が響き過ぎるのが残念でしたがアウセルから魔法のように出てくる音が教会を埋め尽くし、聴き手を完全に魅了しました。
7月11日、この日はめぼしいイベントは無く、たくさんのマスタークラスが行われました。僕はアウセルのマスタークラスを受講し、姿勢のことを第一に指摘されました。アウセル曰く地面から両足が伸びて、肩甲骨が自由に動く姿勢を見つけることが大事だと。受講曲には選んだ曲がブリテンのノクターナルだった為、あまりの長さに細部までできなかったのが残念でした。しかし第一楽章では自由にと書かれているが、もう少し書かれているリズムに忠実に弾くことを勧められ、二楽章では、ffと書かれていても次のクレシェンドまで持っていく場合は、アライレで弾くことを勧められました。

7月12日、今日はマルコ・ソシアス氏によるマスタークラス。ソシアス氏の事は知りませんでしたが、とても為になるレッスンでした。今は亡くなったロドリーゴとも面識があり、受講したヘネラリーフェのほとりは彼にとって特別な曲らしく、かなり濃いレッスンをしてくれました。
まず指摘されたのが、自分で音楽を工夫しすぎていること。良いことともとれますが、曲の音楽自体が持っている美しさをそのまま出すには素直に弾くことも大事だと。このコメントは自分にとって目からうろこ的で、自分は今まで頑張りすぎていたのかなと考え直す機会になりました。

同12日はホセ・トマス国際コンクールの本線があり、国際コンクール常連ギタリストの演奏を聴くことは自分にとって大きな刺激になりました。全員がかなりハイレベルな演奏を披露しましたが、結局1位はなく、2位がジュリア・バラレーという世界的にも注目が集まっている女流ギタリストという結果になりました。このあとホステルに戻り他の参加者とのBBQパーティーがあり遅くまでギターについて語り合ったり、それぞれの国の話をしたりとか楽しい時間を過ごしました。
7月13日、この日は今回の旅のもう一つの目的である自分のギターの製作者であるビセンテ・カリージョ氏のワークショップに訪れました。色んなギターの試奏やギターのパーツそれぞれの木材を見せて頂いてとても興味深い体験でした。ギターがどうやって作られるのかを一から見せても貰いました。その後はラ・マンチャにあるワイナリーを訪れ、ワイン片手に採れたてのトマト、生ハム、チーズ、しめにパエリアも頂いて、言う事無しでした。


7月14日、この日はスペイン滞在最後の日。朝はマスタークラスで指摘された事を意識しての練習。いつの間にかホステルの仲間と卓球トーナメントが始まり、最後の日に楽しい思い出を作れました。夜はリカルド・ガジェン氏によるコンサート。ブローウェルのソナタから始まり、アーノルドのギターとストリングスの為のセレナーデ、最後に世界初公演となるブローウェルのギター協奏曲は圧巻のパフォーマンスでした。


最後にもう一度この機会を下さったインフォメーション・デベロップメント社に心より感謝を申し上げたいとおもいます。スペインに行くことが僕にとって初めての経験であり、異文化に触れる機会、フェスティバルに参加する機会、そして多くのギタリストと知り合える機会を作って頂いたのは僕の人生にとって大切な経験になると思います。この機会をにどうにか次に繋げればと思います。
15才よりエレキギターを独学で始める。19才でクラシックに転向。始めて僅か6年でロンドン、トリニティーカレッジオブミュージックを首席で卒業後英国内外で演奏活動を行う。2002年にはバース国際ギターフェスティバルでは、ジョン ウィリアムズと共演。
2011年沖縄へ移住以来、精力的に演奏活動を行う。2015年日本ギターコンクール二位無しの優勝、大阪府知事賞授賞。2016年クラシカルギターコンクール優勝。2017年、第35回スペインギター音楽コンクール優勝。同年、沖縄では初となるロドリーゴのアランフェス協奏曲を大渡室内楽団と共演。
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2018年度スペインギター音楽コンクール入賞者と
会員有志による第45回ニューイヤーコンサート
~創立45周年&名曲集第3集出版記念~
開催日:2019年1月27日(日)
開演:12:45
終演:16:30頃
会場:ミレニアムホール (台東区生涯教育センター2F)
入場料:一般前売・当日精算券¥2,500 当日¥3,000
学生前売・当日¥2,000(全席自由)
1.茂木拓真
「魔笛」からの6つのアリア Op.19-1、モデラート Op.35-17
アレグロ・モデラート Op.6-11、ワルツ Op.32-2(F.ソル)
2.Michiko&Junichi
オペラコミック『囚われ人』の序曲(D.マリア~F.カルリ編)
『ロンドン交響曲』より第1楽章(J.ハイドン~F.カルリ編)
3.川竹道夫
『プラテロと私』より
プラテロ~エル・ロコ~春(M.カステルヌォーボ=テデスコ)
4.藤澤和志&先崎里美(Flute)
エチュードOp.35-22(F.ソル)
暁へのセレナータ(J.ロドリーゴ)
5.篠原正志&中島晴美(19c.ギターデュオ)
わたしの方へ第一歩Op.53(F.ソル)
6.久住一人&大津はるみ(Soprano)
スパニッシュセレナーデ(G.ビゼー~久住一人編)
『ジュディッタ』より「くちづけより熱く」(F.レハール~久住一人編)
7.前田惠里(マドゥーラ賞) カスティーリャ組曲(M.トローバ)
8.山口直哉(マドゥーロ賞) マジョルカ(I.アルベニス)
9.小林政貴(6位)
アラビア風奇想曲 (F.タレガ)
マズルカ (A.タンスマン)
10.小林龍和(5位)
魔笛の主題による変奏曲(F.ソル)
11.渡邊華(4位)
『カヴァティーナ組曲』より
プレリュード、バルカローレ、ダンサ・ポンポーザ(A.タンスマン)
12.杉田文(3位)
序奏とカプリス(G.レゴンディ)
13.仲山涼太(1位)
椿姫の主題による幻想曲(J.アルカス)
14.青木一男
マズルカト長調(F.タレガ)、赤とんぼ(山田耕筰~莉燦馮編)
荒城の月(滝廉太郎~中川信隆編)
15.飯田明
ロマンスと主題と変奏(N.パガニーニ)
16.志摩光信
ソナタOp.47より1,4楽章(A.ヒナステラ)
17.樋浦靖晃
ファンタジア(L.ミラン)
奇想曲「静けさ」(F.ソル)
18.河野智美
ビリャネスカ(E.グラナドス~河野智美編)
タンゴ・アン・スカイ(R.ディアンス)
19.新井伴典
鳥の歌、盗賊の歌、アメリアの遺言、
王子、凍った12月(カタロニア民謡~新井伴典編)
※出演者と曲目が変更になりました。
20.創立45周年記念合奏(会員・出演者有志)
粉屋の踊り(M.de.ファリャ~中村雪武編)

バラハス国際空港からは地下鉄に乗り、利用方法のわからない券売機からなんとか切符を購入、やっとのことでソル(日本で言う渋谷にあたる街)へ向かい、待ち合わせをしていた第30回日本・スペインギター音楽コンクール優勝者の菅沼聖隆さんと落ち合います。ソルは昼夜問わず賑わっており、自由な行き交いの中で殆どの人が誰かと楽しそうに行動していました。
ところで、スペインのバスや電車では最近やっとICカード化が進んできたらしく、地下鉄・バスに各地域でそれぞれ違うICを用いて手軽に行動することが出来ました(僕はマドリードの地下鉄のICカードを二回も失くしてしまいましたが…)。

マドリードで一泊した後はマドリードのアトーチャ駅からAVEというスペインを走る新幹線に乗り、約3時間かけてセビージャのサンタフスタ駅へ向かいました。日本の新幹線は小まめに到着駅があるのに対して、AVEは長距離を最短距離で結ぶ27両編成の新幹線です。途中駅は少なく、コルドバと終点であるセビージャ以外に一つ程度しかなかった記憶があります。AVEの社内は快適で、足を伸ばしたり曲げたりするための高さ調節できる足台があったのが印象的でした。

セビージャ・サンタフスタ駅は大きく広い駅でした。中の設備は豊富で、マドリードほどの賑わいこそないものの、いざ店を見て回ろうとすると相当時間がかかりそうだったのでやめました。
今回参加するセビージャ国際ギターフェスティバルはセビージャのほぼ中心に当たるメトロポール・パラソルの真横のサラ・ホアキン・トゥリーナという会場で行なわれます。サンタフスタ駅からメトロポール・パラソル、プラザ・デル・ドゥーケ(デパートもある大きなバスロータリー)を結ぶララニャ通りは特ににぎわっていて、こちらも昼夜問わずさまざまな目的の人が集まるスポットです。美味しいお店やデパート、飲み屋が寄り集まり、散歩や観光に飽きない空間が広がっていました。



今回案内をして下さった菅沼さんの通うセビリア高等音楽院もこの周辺にあり、そこから南下すると観光スポットが広がります。歴史博物館もあるスペイン広場やマリア・ルイサ公園、セビリア大聖堂やマエストランサ闘牛場など、とても一日では見て回れないほど情報量の多い空間がいくつも広がっていました。






セビージャ国際ギターフェスティバルは、約一週間にわたって行われました。残念ながらマスター・クラスはパブロ・マルケス氏一人でしたが、彼のレッスンは僕のギターの発音や曲のアプローチに対する理解度や考え方を非常に深めてくれました。
フェスティバル初日は菅沼さんの先生でもあるフランシスコ・ベルニエール氏によるオペラと合唱伴奏でした。スペインに到着して以来はじめてのクラシックギタリストの音であったため、その発音と音圧に強い衝撃が走りました。日本で聴いたどの演奏とも違う質の演奏で、ここで初めて海外の音楽とは一体どういうものなのかという疑問が生じました。以降の日程は彼の門下生やその他のプロが演奏していましたが、どれも素晴らしく、それでいて新鮮な、自分の知識の外側の音楽でした。内容の音楽性が自然すぎることと、ヨーロッパ独特のリズムやフレーズの取り方が色濃く、僕のレベルでは理解が追いつかないものも沢山ありました。
今回のフェスティバルでは菅沼さんとパブロ・マルケス氏が同日の前後半でそれぞれ演奏されましたが、特にパブロ・マルケス氏の演奏は筆舌に尽くしがたいほどの完成度で、何声もの声部の使い分けや音楽的なダイナミクスも聴き手にその聞き分けを促す様なものが多く、単純な技術以外にも『音楽の聴かせ方』と『発音のメカニズム』等、音を通して自然に伝わってくる程の濃い内容が詰まっており、大変感銘を受けました。
実際、彼のマスター・クラスでは右手のタッチや右腕の操作を重点的に見てもらいました。プランティングは深く押し込むように行い弦に対して平行に撥弦するというものでしたが、その効果は歴然で(もちろん完成したものには程遠いですが)、撥弦した後の音が広がり太い音色になりました。達人の域にもなればそれを利用して減衰するべき音をクレッシェンドに聞こえさせることも可能なのではないか…?とすら思わせるものでした。
受講曲はL.ブローウェルのSONATAでしたが、曲の内容についてはあまり進まなかったので割愛します。また、そのタッチについてマスター・クラスで詳しく出来なかった面がありました。それは弦に対する爪とタッチの種類についてで、それらを菅沼さんから教わることになりました。僕はズボラな部分が多く、彼のように拘りのある几帳面な性格ではありません。爪の角や形に問題が多く、徹底的に手入れすることになりました。例えば、パブロ・マルケス氏からは教われなかったダブルタッチ問題は、肉の形に添って爪を調整する事で改善できました。また爪側面の角の部分、ここのタッチが少しでも引っかかると音がかすれたりダブルタッチが発生するようで、これも2000番鑢による手入れで大幅に改善し、パブロ・マルケス氏から教わったタッチが可能になりました。
それらを教えてくださった菅沼さんは、今回のセビージャ国際ギターコンクールのクラシックギター部門で優勝されました。彼にとってはスペイン留学以来の悲願でしょうし快挙ですが、そこからも多くを学ぶことができました。
まず、コンクール参加者それぞれが違う国の出身者だったことです。さまざまなレベルの演奏を各出場者が披露されどれも素晴らしかったのですが、表現や完成度が総じて違う方面にありました。二次予選の時点でも優勝者候補を限定するほどには至らず、淡々と曲を演奏する方や多彩な表現を盛り込む方、譜面の内容を忠実に再現する方もいて、個人的な評価では判定しがたい高レベルなコンクールであったと思います。しかしそこに、日本のコンクールとのレベル差をはっきり見て取ることはありませんでした。



今回の旅は、3~5千字ではとても書き切れないほどの経験が詰まっていました。
例えば、僕にとって大きな問題である『留学先をどうするか』や『今後ギター人生をどう掘り下げていくべきか』を判断する材料にもなりましたし、よき友人の進歩を目の当たりにして何をすべきなのかという事も非常に考えさせられました。他にも、スペイン人の男声とフラメンコギターの音色の相似性や、その他の外国人の曲に対するアプローチの違い(文章にするには僕の語彙力が足りませんでしたが)についても、僕の中にはない解釈が詰まっており、現地に来なければ理解しようもないそれらに触れられたことは何よりよい経験であったと思います。日本人としてだけの日常では体験しえなかった市民性や強い愛国心への驚き、しかし日本人とは決して遠くない感受性にも触れ、スペインギターコンクール優勝当時の自分よりずっと強い親近感を、スペインに感じるようになりました。
長々と書き連ねましたが、日本・スペインギター協会の先生方、そして副賞より支援をして下さったインフォメーション・ディベロプメント社へ、多大なる感謝を申し上げます。
素晴らしい旅を、ありがとうございました!!
茂木拓真


まず1月恒例のニューイヤーコンサートは、43回目となり、新会員を加え充実したラインナップのもとに開催、例年以上の盛会・成功となりました。長期間にわたる安定的な開催の継続と、ギター界におけるこの会の定着は喜ばしいかぎりです。
そして、当協会の主要事業の一つである、スペインギター音楽名曲コレクション第2集(現代ギター社刊)が1月ニューイヤコンサートーに合わせ発刊されました。第1集にくらべより難度の高い作品も加わり充実した選曲となっております。実行委員会スタッフの方々の、労多き作業の完遂に心より感謝いたします。
また現在は来年のコンクールに合わせて発刊予定の第3集に担当委員一丸となり、鋭意取り組んでいる最中です。
2月には、かねてより念願だった東京港区のスペイン大使館内におけるコンサートが、大使館主催のもとに実現しました。2016年第34回コンクール優勝者・茂木拓真さんのリサイタルは、入場希望者が殺到するたいへんな盛況となりました。
3月の総会は過去最多の出席者数を数えました。会員皆さまの、協会運営への関心には心強い思いです。
この総会と同時に、実行委員会制がスタート。コンクール、ニューイヤーコンサート、名曲コレクションの編集出版、それぞれ事業ごとに、順調にスタッフ運営が進行し現在に至っているところです。
4月には来日したスペイン国王フェリペ2世に、謁見を賜るというたいへん光栄な出来事がありました。
たまたま、会長職にあります私、中島が協会代表としてお招きに預かりましたが、これはもちろん団体としての日本スペインギター協会が謁見を賜ったものであり、大澤一仁永久名誉会長をはじめとする、協会先生方のこれまでの尽力、協会会員全員の方のスペイン音楽への愛情がもたらしてくれた機会です。
国王へは協会の長年にわたる活動と、私たちのスペイン音楽への思いを、短い言葉ではありますが、直接お伝えする事ができました。
国王の「大切なのは、日本・スペイン両国民の知的交流により、お互いが相手の国に惹かれ、強い親愛の情を抱いていることです」というスピーチは、私たちにも深く関わるところであり、たいへん感動いたしました。
やはり4月、これも今年初めて実現した企画ですが、白寿生科学研究所様のご寄贈により、東京渋谷区の白寿ホール1階ロビーにおきまして、2月に続き、茂木拓真さんのソロリサイタル、Hakuju・優勝者ロビーコンサートが行われ、大使館コンサート同様、素晴らしい演奏を披露していただきました。ご承知のとおり白寿ホールは、東京国際ギターコンクール、GGサロン特別コンサート、HAKUJUギターフェスタの会場となっており、今やギター音楽に最適な主要ホールの一つですので、このHakuju・優勝者ロビーコンサートも、広く周知され定着できましたら、非常に面白い企画になると考えております。
7月以降はコンクールの準備と、新企画のシミュレーションに忙殺されました。当日の参加者受付から抽選、控え室誘導などの効率的な改善策、表彰式の段取りリハーサルや、審査集計のコンピュータ化による能率アップ、成熟を意味する言葉を冠した、45歳以上のコンクール出場を対象とする新賞、マドウーロ賞・マドウーラ賞を導入いたしました。
そのコンクールは第35回を数え、エンリケ・グラナドスの没後150年を記念し、グラナドスの2作品を第2次予選・本選の課題曲として、10月8日に実施されました。本選出場者6名によるたいへんな熱演の末、優勝者のノエル・ビングスリーさんをはじめ、今年もまた優れたギタリストを世に送りだすことができました。
昨年のコンクールは会長就任後数ヶ月のことで、まだまだ見習い修業の部分もありましたが、今年のコンクールは、書ききれないほど新しい改善の試みが提案され、綿密な準備のもとに、各担当のチームワークで、全員主催者として一致団結、成功裏に終わったことほど、喜ばしいことはありません。コンクールが終演した後の新旧会員の皆様の無事成し遂げたことを祝い合う、晴れやかな笑顔が、本当に嬉しく、皆様への感謝の気持ちで胸が一杯になりました。
長年変わらぬご支援を頂いているジャパン・ギター・アソシエーションJ.G.A(黒澤澄雄会長)、河野ギター製作所様はじめギター専門店各社様のご提供賞品に加え、昨年より賛同をいただきました協賛会社様の各種ご提供により、賞品内容も更に充実したものとなりました。改めまして厚く御礼申し上げます。
またこれもコンクール関連ですが、やはり10月、インフォメーション・ディべロプメント株式会社様から優勝者へ寄贈していただきました特別賞として、スペイン・セビーリャで行われた国際ギター講習会に、茂木拓真さんが参加しております。
さて最後の話題となりますが、10月12日、スペイン大使館にて行われたスペインナショナルデイ(国家の日)に招待されました。コロンブスのアメリカ大陸発見の日を記念した祝賀会ですが、この席上、歴代の日本国スペイン大使のお歴々の方々に、来年2018年のスペイン日本外交関係樹立150周年記念行事に是非と、お薦めいただき、このたび2018年1月28日の第44回ニューイヤーコンサートと10月14日の第36回スペインギター音楽コンクールを「スペイン日本外交関係樹立150周年記念行事」と名打つことができるようになりました。このことを、会員の皆さまとともに喜びたいと思います。
私事ですが、私、中島は今年6月トルコとイタリアに演奏旅行 ・ソロリサイタルを行い、多くのたいへん貴重な経験をさせていただきました。また村治昇前会長が、ギター教授歴50周年を迎えられ7月には記念式典が盛大に催されました。新CDリリース、リサイタルなど大活躍の河野智美会長代理(別掲)をはじめ会員の皆さまも、今年いろいろな活躍をされたことと思います。ぜひそれらの様子を協会までお寄せいただき、後援イベントをはじめ、この会報など広報で広く紹介させていただきたく思います。
どうか皆さま健康には充分留意され、スペイン日本外交関係樹立150周年にあたる来年2018年を新しい飛躍の年として迎えていただきたいと願っております。
来年も、日本・スペインギター協会をよろしくお願い申し上げます。
日本・スペインギター協会 会長 中島晴美
(2017年12月発行会報より)
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